
こんにちは、hachi8833です。
- 各記事冒頭には
でパーマリンクを置いてあります: 社内やTwitterでの議論などにどうぞ
- 「つっつきボイス」はRailsウォッチ公開前ドラフトを(鍋のように)社内有志でつっついたときの会話の再構成です
- 毎月第一木曜日に「公開つっつき会」を開催しています: お気軽にご応募ください
今回は私たちにとって珍しいゲストがいらっしゃいました。
つっつきボイス:「どうもお久しぶりです」「タイミングが合ったので今回初めて参加します: TechRachoいつも読んでます
」「お〜嬉しいお言葉!
」
お知らせ: 第11回公開つっつき会(無料)
第11回目を迎えた公開つっつき会は6月6日(木)19:30〜にBPS会議スペースにて開催されます。皆さまのお気軽なご参加をお待ちしております。
臨時ニュース: Ruby 2.7.0-preview1(Ruby公式ニュースより)
- プレスリリース: Ruby 2.7.0-preview1 リリース
つっつきの後でリリースされていました。次回の公開つっつきでもう少し見ていこうと思います。まずは記念写真でインクリメンタルシンタックスハイライトしてみました。iTerm2に設定してあるハイライトと混じってしまいましたが
。
Rails: 先週の改修(Rails公式ニュースより)
ドキュメント: includes
がpluck
に与える影響
@st0012さんのコミットです。
Note:
pluck
は、relationオブジェクトにincludesの値が含まれると、以下のようにeager loadingがそのクエリで不要な場合であってもeager loadingをトリガすることも知っておくべき。
同PRより
# associationを再利用のため保存
assoc = Company.includes(:account)
assoc.pluck(:id)
# SELECT "companies"."id" FROM "companies" LEFT OUTER JOIN "accounts" ON "accounts"."id" = "companies"."account_id"
この挙動を避ける方法のひとつとして、次のようにそのincludesを
unscope
する方法がある。
同PRより
assoc.unscope(:includes).pluck(:id)
つっつきボイス:「今日社内SlackのRails板に貼って盛り上がった、Raiilsガイドの更新です」「そうそう、includes
を使ったときのpluck
の挙動」
「コミットメッセージの状況で単にpluck
を使うとLEFT OUTER JOIN
してしまう: すなわちpluck(:id)
の結果に含まれるid
の値が重複する可能性があるということだそうです」「はは〜なるほど」「問題は
includes
と組み合わさった場合なんですよね」
参考: pluck
— ActiveRecord::Calculations
「これはバグではなくて『こういう仕様である』みたいなものでしょうか?」「仕様ということですけど、これはORMの限界なのかも」「ちょ
」「見ようによっては
includes
がよしなにやってくれすぎるというか」
参考: includes
— ActiveRecord::QueryMethods
「自分は元々pluck
がuniqueとは思ってないし: Slackにも書いたように↑
pluck
メソッドの挙動を考えればunique保証されないので」「まあCompany.pluck(:id)
みたいな形になっていればid
のpluck
なんだから重複しませんけど、たしかにuniqueとは限らない」「uniqueにしたければ明示的に
pluck.unique
するとかDISTINCT付けるとかしないと: まあ自分がORMを真っ先にSQL寄りに考える癖が付いているのでそう思うんでしょうけど」
なお、後で@st0012さんとチャットで話したところ「includes
の値を含むAR relationオブジェクトは使い回さないことをおすすめする」そうです。
追記(2019/06/04)
この変更をしてしまうと以前は動いていた Post.includes(:comments).pluck("https://t.co/NrPTwq3Tbc, https://t.co/UNyIvTG14j") が強制eager loadingがされないと動かなくなってしまうので、今まで動いてたコードを壊さないようにしようとしたらpluckの引数をがんばって解析する必要あるしまあ大変。
— Ryuta Kamizono (@kamipo) June 4, 2019
@kamipoさんからです。
![⚓]()
pluck
のdatetimeの高速化
「pluck
といえば、@kamipoさんが以下でpluck
のdatetimeを高速化しました」「今までは必要がないときにもdatetimeの小数以下を丸めていたのをやめたのか」「速度向上はわずかだけど」「速くなるのはいいこと」
# activemodel/lib/active_model/type/helpers/time_value.rb#L24
- def apply_seconds_precision(value)
- return value unless precision && value.respond_to?(:usec)
+ number_of_insignificant_digits = 6 - precision
+ return value unless precision && value.respond_to?(:nsec)
+
+ number_of_insignificant_digits = 9 - precision
round_power = 10**number_of_insignificant_digits
- value.change(usec: value.usec - value.usec % round_power)
+ rounded_off_nsec = value.nsec % round_power
+
+ if rounded_off_nsec > 0
+ value.change(nsec: value.nsec - rounded_off_nsec)
+ else
+ value
+ end
+ end
「Ruby側で精度調整してるんですね」「お〜、DBからORMを通してRubyのタイムスタンプに変換すればどっちみち小数6桁目以下は使えないからここで切り落としている?と想像してみました
」「DBのタイムスタンプの方が分解能が高いんでしょうか?」「ことがある、ということでしょうね
」「普段そこまで考えてませんけど
」
「ふと@kamipoさんのこのツイート↓が関係あるかな?と思ったけど別のコミットの話っぽいですね」
アクティブレコードのsave無駄なrelation生成1個削ったときは圧倒的有意に速くなったのに無駄なarray生成5個削っても他の部分のほうが支配的に遅すぎてめっちゃ恣意的にベンチマークとっても5%速くなってるようにみせるのが限界
— Ryuta Kamizono (@kamipo) May 29, 2019
アダプタのキャストにフォールバックするようにした
- PR: Fall back to type casting from the connection adapter by kamipo · Pull Request #36314 · rails/rails
# activerecord/lib/active_record/type_caster/connection.rb#L11
- def type_cast_for_database(attribute_name, value)
+ def type_cast_for_database(attr_name, value)
return value if value.is_a?(Arel::Nodes::BindParam)
- column = column_for(attribute_name)
- connection.type_cast_from_column(column, value)
+ type = type_for_attribute(attr_name)
+ type.serialize(value)
end
つっつきボイス:「これも@kamipoさん」「やっぱりスゴい人」「前に似たようなものを見たような気がするけどどうだったかな〜」「情報が足りなかったっぽい」
「まあActiveRecordのコードっていきなり見てもマジわからないし」「データベースアダプタ本来の挙動を知っておかないと読み方わかんないです〜
」「MySQLとかPostgreSQLのアダプタは基本的にコネクションを管理してつなぐだけのはず、と思いたい
」「Active Record自体にもMySQL専用のコードとかPostgreSQL専用のコードとかが結構な量ありますし
: それぞれに通せるクエリがまるで違ったりしますので」「でしょうね〜
」
![⚓]()
explain
をMySQLとSQLiteのDatabaseStatements
に移動
# activerecord/lib/active_record/connection_adapters/mysql/database_statements.rb#L29
+ def explain(arel, binds = [])
+ sql = "EXPLAIN #{to_sql(arel, binds)}"
+ start = Concurrent.monotonic_time
+ result = exec_query(sql, "EXPLAIN", binds)
+ elapsed = Concurrent.monotonic_time - start
+
+ MySQL::ExplainPrettyPrinter.new.pp(result, elapsed)
つっつきボイス:「abstract_mysql_adapter.rbからmysql/database_statements.rbとかに移動してる」「リファクタリングですね」「最後の1つだそうです」「Railsみたいに巨大なフレームワークだと、行数爆発してきたときにこうやって小まめにリファクタリングしてくれるのはうれしいですね」
![⚓]()
deep_transform_keys
を追加
# actionpack/lib/action_controller/metal/strong_parameters.rb#L699
+ def deep_transform_keys(&block)
+ new_instance_with_inherited_permitted_status(
+ @parameters.deep_transform_keys(&block)
+ )
+ end
+
+ ...
+ def deep_transform_keys!(&block)
+ @parameters.deep_transform_keys!(&block)
+ self
+ end
つっつきボイス:「strong parametersでdeep_transform_keys
が使えるようになった」「キーと値を入れ替える?」「いえ、これはキーの変換ですね」「お、指定した方法でキーを一括変換できるヤツですか
」「しかもdeepだから再帰的にぶん回せると」「最近このあたりをようやっと使いこなせるようになってきましたよ〜
」
参考: Hash#transform_keys
— Rails API
「キャメルケースをスネークケースに変えたりできそうですね」「そうそう〜、ありがち
」「文字列キーとシンボルキーが混じっているのをどっちかに揃えたいときとかもっ」「Railsにそんな機能があったとは
」「今回deepでもできるようになったから、これでもう一網打尽
」「
HashWithIndifferentAccess
の下がHashWithIndifferentAccess
とは限らないし」
参考: ActiveSupport::HashWithIndifferentAccess
scopeオプションに値がある場合にpart
が落ちないようにした
# actionpack/lib/action_dispatch/journey/formatter.rb#L66
def extract_parameterized_parts(route, options, recall, parameterize = nil)
parameterized_parts = recall.merge(options)
keys_to_keep = route.parts.reverse_each.drop_while { |part|
- !options.key?(part) || (options[part] || recall[part]).nil?
+ !(options.key?(part) || route.scope_options.key?(part)) || (options[part] || recall[part]).nil?
} | route.required_parts
parameterized_parts.delete_if do |bad_key, _|
!keys_to_keep.include?(bad_key)
end
if parameterize
parameterized_parts.each do |k, v|
parameterized_parts[k] = parameterize.call(k, v)
end
end
parameterized_parts.keep_if { |_, v| v }
parameterized_parts
end
ルーティングがオプションのscope内で定義されていた場合、ルーティングにパラメータがないとパスヘルパーを用いるときにscopeが落ちてしまっていた。このコミットは、ルーティングがパラメータを取るかどうかにかかわらずscopeを維持する。
同PRより
つっつきボイス:「ルーティングのスコープですね」「どこかでパラメータが落ちてたのか」「自分はルーティングでnamespaceは使うけど、scopeってあまり使わないし」「どちらかを使えばオレの思うルーティングにできるかな?と思うと、実はどっちでもできなかったりすることありますけど
」「ルーティングのこの辺って毎回ググってます
: でTechRachoが出てきたりします
」
「ルーティングはちょっと油断するとすぐ沼るから、悩むぐらいだったらベタにいっぱい書く方がマシ
」「そうそうっ!ベタでいいと思うのっ
」「resourcesぐらいは使いたいですけど
」「頑張ってDRYに書こうとするとむしろ読みにくくなったりしますし
」
「その辺が極まってるのがDeviseスコープ」「そうっ
」「あれは書いていて毎回すっごく不安になりますし
」「
rails routes
しながら書かないと怖すぎるし」「Deviseは沼」「Deviseは沼」
Active Storageのdelegate_missing_to
に:allow_nil
オプションを追加
- PR: Add :allow_nil option to delegate_missing_to by CodingAnarchy · Pull Request #33437 · rails/rails
- ファイルが添付されていない場合に単一の添付ファイルのメソッド呼び出しで
nil
を返すようになった。
従来は、たとえばUser
モデルのuser.avatar.filename
は、アバターがない場合にModule::DelegationError
になっていた。
class User < ApplicationRecord
has_one_attached :avatar
end
上が
nil
を返すようになった。
changelogより
# activestorage/lib/active_storage/attached/one.rb#L3
module ActiveStorage
# Representation of a single attachment to a model.
class Attached::One < Attached
- delegate_missing_to :attachment
+ delegate_missing_to :attachment, allow_nil: true
...
つっつきボイス:「ActiveStorageのdelegate_missing_to
の修正か」「他のには入ってるみたいですね」「デフォルトは:allow_nil: true
だったんだろうけど、今までは:allow_nil: false
にできなかったということか」「ややこしい」「見方を変えれば存在保証ができなかったんですね
」
「delegate_missing_to
って何でしたっけ」「おやこんなところにTechRachoの記事が↓」「自分で訳しておいて忘れてました
」「便利なブログですね〜
」
Rails
RailsConf 2019の1日目の出し物から、有用そうなものを見繕ってみました。
見てみると、セッションの他にワークショップの数もかなり多いことに気づきました。右の2つのスロットは基本的にワークショップのようです。しかも「コマンドライン入門」のような敷居の低いワークショップもあったりと、強者だけのカンファレンスではなさそうに思えました。
探すときには、以下のカテゴリを活用するのがポイントのようです。
つっつきボイス:「しばらくRailsウォッチでRailsConf 2019でよさげなセッションを追ってみようと思いました: その第1弾です」「7スロットかける3日間ですからそのままだと多すぎて大変」「RailsConfもう終わってるのか〜
」
「そういえばこのRailsConf 2019でRails 6を発表するという話があったような…?」「予定通り遅れてます」「過去に予定通りリリースされたことってどのぐらいあったかしら
」「あったかもしれないけど記憶にないし
」
「GitHubで使っているRailsの歴史を晒す」、「2年半かかった移行」
スライドだけさっと見ても楽しめるセッションです。
つっつきボイス:「GitHubの中の人の発表で、GitHub自身のRailsアップグレードの話です」「今のGitHubのRailsは最新のはずですね」「スライド↓では2009年にRails 2.3をforkしてるんですけど『大失敗だった』だそうです」「でしょうね〜
」
「Rails 2ベースからのfork、そりゃたしかにキツイわ〜」「本家からのcherry-pickでしのいでたんでしょうね」「Rails 3.1ってかなり変更点多かったはずだし」「アセットパイプラインがない時代からある時代への移行は苦行」「あと誰が使ってたか知らないけどあの頃はRJSなんてのもありましたし
」「つ、使ってた覚えが
」「RJS、個人的には悪くなかったんですけど
」
参考: アセットパイプライン - Rails ガイド
参考: RJSなら数行のRubyコードでAjaxアプリを作成できる (1/4):Ruby on RailsのRJSでかんたんAjax開発(後編) - @IT
「Rails 4のためにGemfile.lockが2本立てに↓」「イテテテ、痛みが伝わってくる〜
」「GitHubこれでやってたってスゴいですね」「まあ大規模な移行になると動かしてみないとわからないことがよくあるので、こういうふうにするのは仕方ない
」
「大規模移行のベストプラクティスのひとつに、一気に移行しないで、最初は一部のページだけを新しいサーバーで扱って、様子を見ながらだんだんその割合を増やしていく、というのがありますね」「あぁ、リバースプロキシとか使って振り分けるヤツですね」「ベストプラクティスは他にもあるようですけど
」「たまーにGitHubがおかしいときってこういうのをやってる最中だったのかも
」「そういうときって、こちらのブラウザ側でcookieをフラッシュすると切り替えが正常に戻ったりしますよね」「あるある〜」
「出た〜↓」「これがあるのはもう仕方ない」「ちゃんとやろうとするとこうなりますし
」「そして2018年にようやっとforkが解消されて最新になった!」「GitHubぐらい大規模になるとホント大変」
「Railsをforkするとセキュリティパッチを当てられなくなるとかつらそう」「つかforkして後悔したことが山のように」「gemのサポートやプライベートRails APIもつらかったそうです」「プライベートRails API、しれっとリネームされたりしますよね
」
「GitHubは今はもう完全に最新のRailsなんでしょうか?」「GitHubだけに、独自の最適化は今もやってそうですけど」「独自のパッチ当ててまた苦しむぐらいなら本家Railsにプルリク投げる方を選ぶかも
」
「いや〜想像するだけでゾッとします」「体力ないととても無理
」「まあ移行期間中に担当者が辞めないことが一番大事
」「たしかに
」「大規模な移行ってそのリスクも考えるとなるべく短期間に収めたいですし
」「ちょっとずつでもバージョン上げていかないと」「ぼやぼやしてるとやってる間にまたバージョン上がったりしますし」「実際、移行中はどうしてもメンテナンスコストが最大になるので、短期決戦に持ち込むか、でなければさっきのようにリバースプロキシでURLを少しずつ新しいサーバーに振り分けるとかしないと」
参考: 以下の「The 30-Month Migration」も上とコンセプトが近そうです。
「こちらも大変そう…」「30か月だから2年半」「考えてみれば、Twitterなんかもまさにこういうことをやってきましたよね」「RailsからScalaベースになったり」「素のMySQLからCassandraになったり」
「そのキャッシュのコスト、いくらだと思う?」
参考: Tender Lovemaking | tenderlovemaking.com
つっつきボイス:「tenderloveことAaron Pattersonさんのキーノートで、前振りが割と長いんですが、Railsテンプレートの最適化の話でした」「ぱっと見、ERBをRubyに変換して高速化とかもやってるみたい」「そういえば今Rails 5のERBってどのgemで処理してるんでしたっけ?」「たしか前より軽いgemになってた気が」
後で調べると、#30945でerubisからJeremy Evansさんのerubiに移行していました(ウォッチ)。
「ところでビューレンダリングのファイル名のprediction(予測)って、いつも不安になる」「prediction?」「以下のスライド↓で言うと左の上と下で実際に呼ばれるファイルが異なる」「それそれっ
」「context dependentってそのことでしたか!」「まあちゃんと
/
書けばいいんですけど」「プロジェクトでパーシャルを明示的にしてフルパスで書くこと、みたいな運用にしたことありますヨ
」
「そうそう、スライドをチェックしててこの一言が目に止まりました↓: テンプレートの実行よりキャッシュキーの算出の方が重かったと」「は〜なるほど」「スライドでもこの少し前で、キャッシュを変えてベンチマークを取ったらそうなってましたね」
「これはOSのファイルキャッシュも関係しているでしょうね: テンプレートがメモリに乗ればOSのファイルキャッシュにも乗るし」「ありそう!」「キャッシュを別ネットワークのRedisとかに乗せるより、ローカルOSのファイルキャッシュの方が速そうだし」
「プリコンパイルできるコードとできないコード↓」「なるほど、遅延評価が残るコードは当然できないし」
「この辺は、可能なERBをプリコンパイルして高速化みたいなディープな話をしてるっぽい」「スライドではその辺を代わりにやってくれるっぽいactionview_precompilerというgem(Rails 6向け)↓を紹介していました↓」「それ事故ったりしないのかな?」「可能なものはプリコンパイルしてくれるっぽい」「組み合わせ爆発したらスゴいことになりそう
」「最初のプリコンパイルが重かったらどうしましょう
」
- リポジトリ: jhawthorn/actionview_precompiler: Precompiles ActionView templates at app boot for Rails 6+ — 作り中のようです
「オチは『コンテキストに依存させるな』とこれ↓」「まあここまで言うとちょっと違う気もするかな〜: 『キャッシュの方が遠いこともある』ぐらいに考えとこう」「見出しの収まりの良さでこうしたのかもですね」「しかしキャッシュキーの生成だけならそっちの方が速そうなんだけどな〜
: キーを生成したキャッシュがネットワーク越しにもなっていればそっちの方が遅いのはわかるけど、スライドをざっと見た限りだとよくわかんない
」
Rails 6マルチDBとぽすぐれの落とし穴/パターン/パフォーマンス
抜き書き:
- マルチDBになれば読み書きを分離できる
- マルチDBはARクラスでどう認識されるか
- 落とし穴: readレプリカでタイムラグが生じることがあった
- ぽすぐれのパーティショニングで切り抜けた(詳しくはまた今度)
- 落とし穴: シャーディングしたらDBでループが頻発
- コネクションプールの考察
- どのキャッシュが効いてるのか
- ところでHerokuでPostgreSQL 11使えるようになったのでよろしく
つっつきボイス:「Herokuスポンサードのセッションで、Rails 6のマルチDBやってみた話でした」「マルチDB自体はRailsのプロジェクトやってればどこかで普通に出会いますけどね: switch_pointとか」「最後はHerokuの宣伝で締めてます
」
キャッシュは重要
- セッション概要: Cache is King
つっつきボイス:「Kingと言ってるのは『重要』ぐらいの意味かなと」「スライド多い〜」「こういうキャッシュの話よさそう: 速度が遅くなったときの対応方法は『簡単にある程度対応できる』『大変だけど改善度合いが大きい』みたいに複数の戦略を知っておかないとつらくなりますね」
「後は時間押してるので軽く流しま〜す」
Railsのスケーラブルな監視
Action Cableのしくみ
その他Rails
- ワークショップ概要: Design Thinking for Developers
つっつきボイス:「RubyMineのIDEトレーニングプラグインだそうです」「ほほ~、ふぃーちゃーとれーなー」「RubyMineって使ったことないんですけど、便利ですか?」「そりゃもう便利ですよ〜
」「ないと生きていけないレベル」「ワイも」「そんなに!?自分はAtomとかでちょろっとRailsやってるぐらい
」「Railsをメインで書いてるのでなければそれでいいと思いま〜す
」
参考: IDE Features Trainer - Plugins | JetBrains
Ruby
IRBのインクリメンタルシンタックスハイライト
Ruby 2.7のIRBの開発が盛り上がりすぎて、ついにREPLの入力のインクリメンタルシンタックスハイライトを実装してしまった pic.twitter.com/TKl3FhJ54Y
— k0kubun (@k0kubun) May 25, 2019
つっつきボイス:「IRBのインクリメンタルシンタックスハイライト、話題になってますね」「コンソールがぶっ壊れているときにインクリメンタルシンタックスハイライトが動くとスゴいことになりそうでコワい」「
$PS1
がおかしくなったときとか」「端末リセットしてもだめだったらCtrl-C押しまくってセッション切断するしかなくなったり」「デフォルトはオンとオフのどっちになるんでしょう?
」
後で2.7.0-preview-1で試したところ、デフォルトでオンでした。
readlineがあれば使う、というところを共有してる以外は独立した実装です。開発中のruby 2.7のirbはreadlineのかわりに @aycabta さんが開発したrelineをデフォルトで使う点が異なり、新しいirbのwindowsでの色に関しても過去の @unak さんの仕事によって動いている模様です
— k0kubun (@k0kubun) May 25, 2019
「k0kubunさんといえば、Hamlをむちゃくちゃ速くしたりとかいろいろエクストリームにやってる方ですよね」「あーHamlもでしたっけ」「Hamlもやってたやってた」「Hamlit…は別の人でしたか
」「カッとなってJITやったり
」「いろいろ凄すぎる
」
追記: Hamlitもk0kubunさんでした。訂正いたします。
* リポジトリ: k0kubun/hamlit: High Performance Haml Implementation
参考: Hamlを3倍速くした - k0kubun’s blog
* リポジトリ: haml/haml: HTML Abstraction Markup Language - A Markup Haiku
* サイト: Haml
ハッシュテーブルを学べるスライド
大昔に作ったスライド、「あなたの知らないハッシュテーブルの世界」これslideboomってサービスに上げてたけどサービス終了したしアニメーションが入ってるせいかslideshareに上がらなかったのでとりあえずdropboxに置いて欲しい人に届くように公開。内容は古いです。 https://t.co/I1pxAshYt0
— 汎用kumAGI (@kumagi) May 27, 2019
ちょうどRubyのハッシュテーブルがどうなってるか気になっていたのですが、そこにも言及していました。
追記(2019/06/04)
"Rubyのハッシュテーブルがどうなってるか気になっていたのですが、そこにも言及していました" の部分、本人が言及している通り内容が古くなっていて、2.4からOpen Addressingになっています https://t.co/bdv4crAIwZ
— k0kubun (@k0kubun) June 4, 2019
お知らせありがとうございます!Rubyは2.4からopen addressingだったんですね。
参考: Ruby 2.4.0 リリース
つっつきボイス:「この間BPS社内Slackに貼っていただいたヤツです」「これはいいスライド」「学びすごくありました
」「ハッシュテーブルってあるから初心者向けの割とやさしい話かなと思いきや、シノニム処理とかリハッシュみたいな特濃の話: これはいいよ〜
」「もろ内部実装の話
」「しかも説明がめちゃくちゃ丁寧
」「CuckooとかHopscotchなどのアルゴリズムをこれで初めて知りました↓
」
Hopscotch {名} : 〔子どもの〕けんけん遊び◆英国や米国の小学校で一般的な、主として女の子の遊び。日本のけんけん(または、けんけんぱ)と同様に片足や足を広げてマスの中を跳ぶ
Mongoid: Ruby向けのMongoDB ODマッパー
先日mongoidに送ったプルリクエストがマージされました
(mongoidへ初コントリビュート)
見てくださったメンテナーの方々、アドバイス下さった方々、kamipoさん、本当に有り難うございましたhttps://t.co/fZGuHfQmiq pic.twitter.com/ukPulTnUge
— fuqda (@fuqda90) May 29, 2019
つっつきボイス:「Mongoidなつかし〜」「Mongoid、いつの間にかMongoDBのプロダクトに入ってるんですね」「公式になったみたい」「すっごく昔(2016年ぐらい?
)に使いましたよ」「NoSQLが流行った頃ですか?」「ですです」「でデータ壊れたりしてつらくなったりして
」「図星: 一周回ってみて結局RDBどんだけ最高かと
」
httplog: HTTPリクエストのログを取る(Ruby Weeklyより)
# 同リポジトリより
[httplog] Connecting: localhost:80
[httplog] Sending: GET http://localhost:9292/index.html
[httplog] Status: 200
[httplog] Benchmark: 0.00057 seconds
[httplog] Response:
<html>
<head>
<title>Test Page</title>
</head>
<body>
<h1>This is the test page.</h1>
</body>
</html>
つっつきボイス:「これは…あ〜なるほどなるほど!」「モンキーパッチするヤツ?」「いえ、これはリクエストログを全部残しておけるヤツ」「お〜、それは便利そう!」「たとえばRailsサーバーから出ていくリクエストを記録するとか?」「そんな感じです、たぶんプロキシとして動くんじゃないかと思う
」「あくまでgemなんですね」
「どうやらこの辺のおなじみgem↓をラップするっぽい」「Faradayはまだ一部のみサポート、と」「curl
を直接使うツールだとラップできないかも(Faradayはどうなのか知りませんが)」
- リポジトリ: lostisland/faraday: Simple, but flexible HTTP client library, with support for multiple backends.
「Faraday昔使ってましたけど、皆さんも使ってます?」「すべてがRESTfulなUIならFaradayはいいですね: その代りRESTfulでないと途端に使いづらくなりますけど
」「そうかも〜自分のプロジェクトはFaradayで十分だったのか
」「相手によりけり
」
その他Ruby
つっつきボイス:「この記事↓でRuboCop作者が勧めてたので」「Railsのspring的なツール?」「そんな感じです」「Vimみたいなエディタで保存するときにRuboCopを毎回起動すると遅いからこれでやる、とかなんでしょうね」「READMEでも
netcat
使ってやってたりしてるし」「daemon化すれば素でRuboCop実行するよりは速いだろうけど、元々RuboCopがそんな速くないし」「ルールが小さければやれるかも」「RuboCop作者も遅いのは認めてますね
」
本日のコードレビュー。 #テスト書け pic.twitter.com/xLQ7cNO81P
— Junichi Ito (伊藤淳一) (@jnchito) May 29, 2019
Ruby trunkより
提案: frozenしたオブジェクトをエラーで表示して欲しい
# 同issueより
class A; end
A.freeze
def A.a; end
# can't modify frozen Class: A ←こういうのを出したい
'a'.freeze << 'b'
# can't modify frozen String: "a" ←こういうのを出したい
つっつきボイス:「frozenされている文字列をいじってエラーになったときに、どの文字列でエラーが出たのか出して欲しいということだそうです」「あは確かに」「欲しいヤツだ〜」「文字列が複数あったらなおさらですね」「パスワード入ってたらどうしよう
」「パスワードfreezeしないっしょ普通
」「freezeがデフォルトになりつつあるし、はずみでログにぽろっと出たりしたらと思うと
」
パターンマッチングの後置のif
の挙動 — 却下
# 通常の後置のif
=> puts 1 if (puts 2; true)
2
1
# 質問
class A
def deconstruct
puts 'deconstruct called'
[1]
end
end
p case A.new
in A[1] if (puts 'if check'; true)
'yes'
else
'no'
end
# 以下が出力される(-- 仕様どおり)
# deconstruct called
# if check
# "yes"
「パターンマッチングの後置のif
の挙動についての質問ですが、仕様どおりということでした」「一瞬考えちゃう」「後から追加する機能はチェックするところが多くて大変
」
通常の後置のif
の挙動については以下で説明されています。
「そうそう、Rubyの後置のif
は条件が偽の場合も代入されますね」「記事ではMatzに直接質問して回答いただいてます」「代入は構文解析の時点で行われるから、結果にかかわらずundefined variableとかにはならない」
「この挙動はRuby試験で頻出しそう」「マジっすか!」
前半は以上です。
バックナンバー(2019年度第2四半期)
週刊Railsウォッチ(20190521-2/2後編)サーバーレスクラウドのベンチマーク比較サイト、VueJSパフォーマンス向上、GraalVM 19.0ほか
- 20190520-1/2前編 Evil Martians愛用の便利gemたち、render_asyncでRails表示を高速化、split gemでA/Bテストほか
- 20190514-2/2後編 Webpackerを現場で使う、Dockerfileベストプラクティス、SONYのユニークID生成ツールsonyflakeほか
- 20190513-1/2前編 6.0の地味に嬉しい機能、ActiveModelエラーの扱いが変更、Railsのリクエスト/レスポンスをビジュアル表示ほか
- 20190508-2/2後編 サロゲートキーのコスト、Cloud RunとLambdaの違い、miniredis、CSS Subgridほか
- 20190507-1/2前編 Rails 6.0.0rc1が4/24にリリース、Rails 6の新メソッド群、RubyリポジトリがCgitに移行ほか
- 20190416-2/2後編 最近のRDBMS市場、Flutterがデスクトップにも向かう、書籍『失敗から学ぶRDBの正しい歩き方』ほか
- 20190415-1/2前編 Railsバージョンアップに便利なstill_life gem、Zeitwerkの改修進む、named_capture追加ほか
- 20190409-2/2後編 Ruby 2.3系サポート終了、Thoughtbotのコーディング指南書、PostgreSQLのgenerated column、Chromebrewほか
- 20190408-1/2前編 RubyKaigiの予習資料、Rails「今年ベストのプルリク」、numbered parametersの議論ほか
- 20190402-2/2後編 Apache Arrowとは何か、prop drillingはアンチパターン、Node-REDほか
- 20190401-1/2前編 Rails 5.2.3/5.1.7がリリース、Railsdmの「Railsの正体」、Ruby 2.7のnumbered parameter、新元号「令和」ほか
今週の主なニュースソース
ソースの表記されていない項目は独自ルート(TwitterやはてブやRSSなど)です。